夏休みのヨーロッパや日本での思い出

ヨーロッパは好きになった?

 

(Y) 本当に良かったですね。まだまだ滞在していたかったです。例えばドイツやフランスは一つ一つの建物がどれも芸術的で、歴史を深く感じる事ができましたし、100年以上前にどんな過程でどのように建てたのだろうかとか、考えさせられる事ばかりでしたね。外国人旅行客が日本の京都の雰囲気や建物に感動するのと同じですよね。他にもルーブル美術館で莫大な数の価値のある作品を見たり、スペインのマジョルカ島では海に隣接するリゾートと町、そして人との絶妙な融合など、思い出は数えきれないです。ヨーロッパならではというか、自分はすごく楽しめましたね。

 

ヨーロッパのエピソードでどんなことがあった? 

(Y) 今回のヨーロッパ旅行で個人的に一番良い意味で衝撃的だったのがデンマークでした。首都のコペンハーゲンにチームメートが住んでいるので、彼のお家に34日お邪魔させてもらったんですけど、最初に感動したのは約90パーセント以上の人が英語を不自由なく話せることでしたね。なので、生活している中で言葉に全然困らなかったですね。あとは天気も暖かくも湿気もないので夏の期間はとても過ごしやすかったです。

デンマークって世界の幸せな国ランキングでほぼ毎年トップ3に入っているのですが、それが納得というくらい、国民が本当に幸せそうでした。街中でホームレスの人を見なかったのも驚きでしたね。フランスやドイツにもいたし、アメリカでも頻繁に見受けられるのが現状だと思いますが、それとは裏腹に、デンマークは川とか湖とかの水辺で休日はもちろん、仕事の休み時間等にみんな幸せそうに寛いでいるんです。オンとオフの切り替えがうまいというか、国としてそういった環境作りをしているのは素晴らしいですよね。

ただ、友達に聞いたら税金はかなり高いよって言っていたんですけど (消費税で25%!) 、その代わりに大学までの教育機関に無償で行けたり、医療や社会制度もとてもしっかりしているみたいなので、国民が国や政治を信頼してるのからか、本当にみんな幸せそうに見えて。町の雰囲気もすごく良かったし、そこが一番すごく思い出に残っていますね。その友達が名所からローカルな場所まで色々と連れて行ってくれたので、すごく良い経験ができました。

 

良いね、貴重な時間だったね。日本ではどうだったの?

 

(Y) 普段会えない友達やお世話になってきた人と会ったり、家族と旅行に行ったりと有意義な時間を日本でも過ごせましたね。

 

では、すごく良い時間を過ごせたんだね?

 

(Y) そうですね、まずやっぱり家族との時間は自分を良い意味でリセットさせてくれるので、良かったです。これはアメリカに来てから特にですが、アメリカや海外の人の家族を心から大切にする姿を見て、これが本来あるべき姿だなというか。普段の感謝の気持ちを少しでも体現するためにも、日本に帰って時間があればできるだけ家族との時間を大切にしたかったので。

 

アメリカにいるとなかなか日本の家族にも会えないしね。

 

(Y) そうですね、でも実は家族とはまめに連絡取り合っているんですよ。父親と電話で2時間ぐらい普通に話したりとかも笑。年々両親との距離も近くなっていると感じたりもして。この夏も母と2人で旅行にもいきましたし笑。僕は小中高とずっとサッカー中心の生活で、親元をはなれて寮で暮らしていたり、休みもこれまでほとんどなかったので、これからは少しでも親孝行できるようにというか。ここまで自由に、そして僕の意思を尊重して育ててくれたので、両親には本当に頭が上がらないですし、恩返ししていきたいですね。6歳違いのサッカーをしている弟も、僕が日本に帰って来るたびに身体もそして1人の男としても大きくなっているので、彼の成長を見るのも僕の密かな楽しみですね。男同士の会話も増えたりして。笑

 

じゃあ、そういう感じで旅行したり家族や友達と過ごして日本での滞在を終えたという感じ?

 

(Y) はい、その合間に走り込んだり、筋力トレーニングをしたりして、シーズンに向けて身体を造っていました。

 

そしてアメリカに戻ってからの話をしてもらいたいんだけど、プレシーズンはスムーズに入ったの?    

(Y) そうですね、今日でプレシーズンのトレーニングが4日目だったのですが、今年は例年に比べて走り込みやフィジカルトレーニングが少なく、逆にサッカーをプレーする中でどのぐらいフィットネスレベルを上げられるかというところに監督もフォーカスしている印象ですね。これは選手側としてはありがたいです。去年までは素走りで5キロとか、異なるフィットネステストを毎日やったりと、あまりボールに触れる時間が少なかったのですが、今年は初日からボールを使ったトレーニングだったりと、もちろん2部練習なので体力的にはきついですけど、新しい選手も今年は13人と多いので、彼らの特徴もプレーしている中で既にわかってきているし、そういう面では今のところ順調にきているかと思います。走りに関しては、やはりサッカーの中でどれくらい持久力、瞬発力を最大限に生かせるのかが最も大事だと思っていますし。

 

今年のチーム構成はどういう感じ?

 

(Y) チーム全体で30人いないぐらいなので、4年生が僕を入れて5人、1年生が6人ぐらい、それ以外が23年生という感じです。

 

今年のチーム力は?

 

(Y) 僕はわりと現実的なのであまり大げさには言わないですけど、今年は結構良いと思います。フランスやスウェーデンから新しい選手たちが入ってきて、彼らは基礎技術もしっかりしているし、去年のこの時期は正直シーズンは難しくなるなと思っていたたんですけど、今年に関しては期待して良いんじゃないかという手応えです。

 

人種や国籍に関してはどのような構成なのかな?

 

(Y) 監督、コーチがイギリス人というのもあると思うんですけど、一番多いのはヨーロッパで、イギリス人が3人、フランス人も3人、あとはイタリア人がいたりとか。南米もエクアドルとか。それと僕が唯一のアジア人で 。アメリカ人はチームの半分以下ですね。

 

本当に?すごいね。セント・リオは昔からインターナショナルなチームだけど、今年もそういう感じなんだね。

 

(Y) そうですね、良い意味で融合して、色々な文化を取り入れて。サッカーに限らず、色々な国から来た選手たちと出会えるのはセイント・リオの良さですね。そういう感じでプレシーズンは今のところ進んでいます。